家族葬は、密葬において一般の弔問客が参列する告別式に先立ち行われていた家族の為の通夜や葬式の呼び名が変わった事で急激に普及した葬送方法であり、従来の大規模な葬式が故人への餞と考える葬式仏教の妄信とは大きく異なり、一般的に残された家族だけで通夜や葬式を執り行う葬儀スタイルとして浸透しています。背景には、次世代に負担を掛けたくない故人の意思に加え、一部の富裕層に富が集中する日本経済の現状に喘ぐ遺族のニーズにマッチした事も普及の一因とされています。しかし、この新しい葬送方法は明確な定義が曖昧な為、遺族や親族や知人による葬儀から一般的な葬儀と同様に50人以上の弔問客や参列者を想定しているセットプランを企画している葬儀業者も少なくないのが現状です。

葬儀の流れと千葉県の宗教的風習

家族葬は、医療機関から葬儀業者などを利用して遺体を引き取り、通夜や葬式、火葬、埋葬と一般的な葬儀と大きな流れは変わりませんが、自発的に通夜への弔問や葬式への参列が常識とされた従来の葬式とは異なり、遺族の依頼の無い弔問や参列はタブーとされていますしかし、千葉県では通夜や葬式など一連の葬儀を葬式組と呼ばれる互助組織が執り行う地域独自の宗教的風習が残されている地域なので、遺族が主導で限られた人達で葬式を行う事に対して南房総エリアの農村地域や漁村地域に居住する年配者の親族からお叱りを受ける事もあります。又、家族葬のマナーを知らない人達も多いので、小規模とは言え自宅の和室やリビングで通夜や葬式を執り行うと予期せぬ弔問客や参列者の対応に追われてしまう事が多々あります。

安心なセット料金と前火葬や四本旗

葬儀業界では、大手流通業者の参入以降葬式後の追加料金が一切無いセットプラン料金が主流となり価格競争が激化している為、必要最低限のサービスがセットプラン化し全国何処でも同一料金で同一の葬式を執り行う事が出来ます。その反面、地域独自の宗教儀礼に関する風習への対応が難しくなっています。千葉県は、東京都に近く地方出身者の多い松戸市、船橋市などの都市部ではセットプランによる葬式でも大きな問題はありませんが、南房総エリアの農村地域や漁村地域で執り行う際には、前火葬や紅白の紐を穴に通した5円玉を配る長寿銭、年寄り講、4本の竹に麻の紐で五色の紙を飾った四本旗などの宗教的風習への対応も考える必要があります。その為、葬儀後の報告では無く訃報及び身内だけの葬儀を執り行う旨を事前に理解を求める必要もあります。